■A9.
「会員様価格の設定をする」ということは、会員制度を作ると言う前提条件でお話します。
会員様価格の決定は、関わってくる諸条件を勘案しながら、あくまで個別のお店ごとに決定します。
ここでいう競合店は、潜在競合店と顕在競合店で考える必要があります。
開業当初は、商圏で括って競合店を考えずに大きく捉える必要があります。 来店頂いたお客様から頂く情報で、顕在競合店が浮き彫りになります。
顕在競合店が明らかになれば、打つ戦略も浮き彫りになります。
お客様からの情報は、業務フォーム集の「お客様アンケート」で収集いたします。
※潜在競合店とは、隣の施設だけではなく、隣の町にある同業他社も含めます。
自店開業後の新規店も含くんだ見方です。 開店時には開店後の新規競合店までの予想はできません。
■ケース別 会員様料金設定
●競合店(岩盤浴という領域)と充分差別化されたサービスまたは特性を持っている
自店独自の価格形成が可能。 最終的には、実施してお客様に御伺いを立てる。
「お客様はいつも正しい」に尽きます。
店側で、斬新で優れたサービスであると規定しても、お客様が「そうじゃない。」と言えば
お客様が正しいので、戦略の見直しを図る。
●競合店(岩盤浴という領域)とガップリ四つになる
競合店と競合するのであれば、先行競合店の価格が基準になります。
「東京は、4000円だ。 だから、うちも4000円だ。」は、保健所が許しても、お客様が許しません。
●競合店は存在しない
周辺の顕在競合店の価格を参考に価格設定をする。
価格戦略は、最後にとる戦略ですが、価格についてのご質問ですので、価格に的をしぼると。
通常価格の設定は、営業途中で変更するのは難しいものですが、会員様価格は、比較的価格自由度は、高いので、会員様価格で対抗戦略を考えるひことをお奨めします。
もう1つ、追加でお考えいただくのは、「今は競合店がない」しかし、これからはどうでしょう。
新しく出来た競合店からみれば、自店が競合店になります。
この視点も、開業前にお考えください。
これから開店される上で、もっとも頭を悩ます問題です。
お客様で一杯になって予約も取れない状態になると「もっと価格を上げておけば・・・」と、御考えになりますし、当初の計画を下回るようであれば、「もっと値をさげよう。」と御考えになります。
最後に、価格だけが打てる手ではありません。
■追伸:料金についての余談です。
近くにあるA岩盤浴店とB岩盤浴店をじっと定点観測したことがあります。
外部環境の経営指標にするには、データは不十分ですが、なかなか面白いので、今も続けています。
両店舗の距離は、4q離れています。
自動車での時間距離は10分ぐらいです。
【料金】
A岩盤浴店は、一般料金3000円、会員様料金2300円
B岩盤浴店は、一般料金2000円、会員様料金1500円
【予約状況】
A岩盤浴店は、予約はスムーズに取れる。
B岩盤浴店は、思うように予約がとれない。
【店内評価】
・A店は、高級感漂う店内。 近くに高級スーパーがあり。
高級スーパーの駐車場にはベンツ・BMWが駐車場に常時止まっている。
その並びにあるので、高級スーパーの影響を受けているのか?
・B店は、街工場をそのまま岩盤浴施設にした感じで、外見は貧弱、でも、B店で癒し効果は充分と評価されています。 国道沿いにあり、駐車場も入りやすい。
【絶対料金】
・色々とお客さんに聞くと、
・A店は、3000円は高過ぎる。 2300円でも、足踏みしてしまう。
・B店は、会員になれば、週に1度のペースで通える。
【会員様割引率】
料金の一般料金と会員様料金の割引率で比較すると、
A岩盤浴店は、会員になると23%の割引率。
B岩盤浴店は、会員になると25%の割引率。
B岩盤浴店の方が、総合的に判断して、お客様はB点へ流れる。
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